「M32R ソフトマクロ」提供プログラム第2弾
「M32R-II ソフトマクロ」提供のご案内
2003年 1月 9日
VLSI Design and Education Center (VDEC)
この度、三菱電機( 株) システム LSI 事業化推進センターから、大学などの研究機関・教育機関に、VDEC を通じて32 ビットマイコン「 M32R」のソフトマクロを提供するプログラムの第2弾として「M32R-II」ソフトマクロ提供の提案をいただきましたのでご案内します。
第2弾の「M32R-II ソフトマクロ」には以下の機能が追加されています。
・ メモリ管理機能(MMU)
・ データキャッシュ(D-Cache)
これらの機能追加によって、より高性能で高機能なシステムの研究、開発にご利用いただけるものとなっております。
この「M32R-II ソフトマクロ」も第1弾と同様、ハードウェア記述言語 Verilog HDLで記述されています。 従って、研究・開発対象の回路・ IP(Intellectual Property) のHDL 記述と組み合わせてシステム・オン・チップのシミュレーションを行なうことができます。また、「M32R-II ソフトマクロ」の HDL 記述を、 CAD ツールによって FPGA(Field Programmable Gate Array) にマッピングすることもできますので、FPGA としてシステム・オン・チップの評価モデルを開発することも可能です。
また「M32R-II ソフトマクロ」とともに、GNU ベースのソフトウェア開発ツールが提供されるので、IP のドライバやアプリケーション・プログラムの試作・開発が行なえます。 開発されたプログラムのオブジェクトコードを「M32R-II ソフトマクロ」でシミュレーションすることで、システム・オン・チップのアーキテクチャの評価・確認することも可能です。
この「M32R-IIソフトマクロ」の提供にあたっては、三菱電機(株)と「設計データ使用許諾契約」を結んでいただく必要があります。これは、いわゆる秘密保持契約に、「 M32Rソフトマクロ」の提供条件・使用条件を追記した内容です。
例えば、使用目的は研究・教育に限定されており、商業的利用は含まれません。
また、研究・教育の素材としての提供ですので、VDEC、三菱電機(株)、ともに製品としての保証 やサポートはできません。
VDECと三菱電機(株)の協力により、セミナーを開催したり、メーリングリスト経由でご質問に対応しています。
提供する物:(以下は、三菱電機(株)からの提供プログラムの内容です。)
*M32R-II ソフトマクロ (FPGA 版)
・ HDL 記述 (Verilog HDL)
・ 検証環境 (テストベンチ、テストケース )
・ GNU ツール (GCC 、GAS 、Binutils)
*M32R-II 資料
・ ユーザーズマニュアル
・ 機能構成、環境などの説明資料
*「M32R ソフトマクロ」、「M32R-IIソフトマクロ」は、三菱電機( 株) の 32 ビットマイコンファミリー「 M32R 」の品種である「M32102 」の機能をベースに開発したものです。
「 M32R 」の命令セットや機能については以下のマニュアルをご参照ください
M32R ファミリ情報: http://www.infomicom.maec.co.jp/M32R/32topj.htm
命令セット: http://www.infomicom.maec.co.jp/micom/docs/M32R/um/j32rsm.pdf
機能構成: http://www.infomicom.maec.co.jp/micom/docs/M32R/um/j32102um.pdf
提供の条件:(以下は、三菱電機(株)からの提供プログラムの内容です。)
「M32R ソフトマクロ」に関する著作権等の知的財産権は三菱電機( 株) に属します。
ご使用にあたっては、三菱電機( 株) と「設計データ使用許諾契約」を結んでいただく必要があります。契約の主なポイントは、次の通りです:
・ 使用目的は、研究・教育に限定させていただきます。
・ LSI の生産・販売などの商業的利用は含みません。
・ 「M 32Rソフトマクロ」を使って得られた成果などの発表にあたっては、目的、発表先、発表概要、時期を事前に連絡いただき、確認をとってください。この確認の主な目的は次の2点です。
1.
「M32R ソフトマクロ」がどの様に活用されているか 私達 三菱電機(株)も知っておきたい、勉強させていただきたい、と考えています。
2.
( 考えたくないことですが) 私達 三菱電機(株)に対する悪意を持った発表に対しては拒絶する権利を留保したいと考えています。
広い意味で活用しているという前向きなご利用である限り、「M32R ソフトマクロ」を使って得られた成果はどんどんご発表いたき、広く世の中の技術の進歩に役立てていただきたい、というのが私達 三菱電機(株)の基本姿勢です。
ご理解いただけましたら幸いです。
*詳しくは、お送りする契約書の原案をご参照ください
手続き:(以下は、三菱電機(株)からの提供プログラムの内容です。)
(1)「 M32Rソフトマクロ」提供ご希望の方は、 VDEC の下記アドレスまでご連絡ください。
e-mail アドレス:
mailto:komatsu@cad.t.u-tokyo.ac.jp
(2) VDECからの連絡を受けて、三菱電機(株)から「設計データ使用許諾契約書 」を送付させていただきます。
(3) 内容検討の上、ご了解いただけましたら、必要事項をご連絡ください。 契約手続きをとらせていただきます。
(4) 契約手続き完了後、「M32R ソフトマクロ」を送付させていただきます。
(5) VDECと三菱電機(株)が共同で「 M32Rソフトマクロ」のセミナーを予定しております。
以上