センター長からのご挨拶


センター長         

 大規模集積回路(VLSI)は情報処理システムの基幹デバイスですが、今日の情報技術革命進展の中でますますその重要性が高まってきています。東京大学大規模集積システム設計教育研究センター(略称VDEC)は、日本の国公私立大学と工業高等専門学校におけるVLSI設計教育の充実と研究活動の推進のために平成8年5月に全国共同利用施設として発足しました。発足後4年を経たこれまで、VLSI設計に必要な最新CADツール、設計技術情報、チップ試作、設計セミナー、研究集会等を全国に向け継続的に企画・提供してきました。関係大学、官庁、産業界各位のご理解とご協力をいただき、おかげさまでこれら活動は順調に拡大し、我が国の多くの大学・高専の教育・研究の場でVLSIを設計試作することが"日常化"しつつあり、当初の目的を達成しつつあると感じています。

 一方、VLSI技術は未だに発展の歩みを留めることなく性能と規模を増し続け、ソフトウェアとハードウェアシステム全体を包含する巨大な"システムLSI"へと発展を遂げつつあります。そのためVLSI設計は情報技術全般を含む広い分野の、多数の技術者の直接・間接の協力を必要とするものへと様相を変え、またシステムLSIが多種多様な情報機器・システムの形で日常生活や産業活動の中に深く浸透するにつれ、求められる性能や信頼性はより厳しいものとなってきています。このような背景のもと、VDECの活動は"次のステージ"を迎えつつあると考えています。VDECはこれらの要求に応えられる幅広い設計技術をもった人材教育と研究活動を推進することをとおして、21世紀の社会の発展に寄与できればと考えています。

       2000年4月

                                センター長  浅田 邦博


元センター長 鳳 紘一郎 教授からのご挨拶



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