コース3:CMOS-RF集積回路設計と演習

日程:1月17日(月)〜20日(木)

定員:35名程度
場所:東京大学武田先端知ビル1階 セミナー室
講師:三浦道子(広島大学 教授)藤島実(東京大学 助教授)松岡俊匡(大阪大学 助教授)
講義スケジュール
(講習時間は若干変更になる場合がありますので,直前に御確認ください)

1/17(月)

10:00-17:00

RF回路シミュレーションのためのMOSFETモデル(三浦)

1/18(火)

9:00-17:00

RF CMOS 回路の基礎1(松岡)

1/19(水)

9:00-17:00

RF CMOS 回路の基礎2(松岡)

1/20(木)

9:00-17:00

基礎、分布定数回路(藤島)

講義詳細:
講義題目: RF回路シミュレーションのためのMOSFETモデル
講師氏名: 三浦道子(広島大学 教授)
概要: MOSFETの基本動作を物理的見地から考察し、回路モデルの原理を理解することを目的とします。演習としては、実際にモデルで使われている解析式を導き、この信頼性を、2次元デバイスシミュレータで検証することを試みます。講義は以下の5項目で構成し、RF動作に必要な物理現象を回路への影響を考察しながら理解していきます。
最後に回路モデルが次第に精密になっていっている課程を解説します。
1)p/n接合とこの電流式:電位分布、Shockley電流方程式
2)MOSFETの基本特性:Poisson方程式、電流密度方程式、連続方程式
3)微細MOSFET特性:高電界効果、量子効果等
4)RF用MOSFET特性:ノイズ、高調波ひずみ、NQS効果
5)MOSFETモデル:Meyerモデル; Meyerモデルの拡張:BSIM; 表面ポテンシャルモデル:HiSIM
受講者については特に限定はありません。

 

講義題目: RF CMOS 回路の基礎
講師氏名: 松岡 俊匡(大阪大学 助教授)
概要: 本設計演習は、RF CMOS 基本回路に対する基礎的な理解を最終目標として、講義と演習とで構成されます。講義では、RF回路で重要となる特性についての説明に続き、低雑音増幅回路、ミキサ、電圧制御発振回路などの基本回路の基礎を説明します。演習では、講義での説明内容を、実際にCADを用いて確認します。本設計演習は、電子回路や半導体工学の基礎知識を有するが、RF 回路の設計経験のない人を対象としています。

 

講義題目: RF回路の基礎
講師氏名: 藤島 実(東京大学 助教授)
概要: 本設計演習は、RF回路に対する基礎的な理解と集積回路上の受動素子についての理解を最終目標として、講義と演習とで構成されます。講義では、高周波回路を理解し、受動素子を設計するために必要な基礎を説明します。具体的には、(1) 分布定数回路と伝送線路、(2)スミスチャートと散乱パラメータ(Sパラメータ)、(3)インピーダンス整合、(4)オンチップ受動素子 について説明します。演習では、講義での説明内容を、実際にCADを用いて確認します。以下の課題を行います。(1) シミュレータを用いたRF回路の評価、(2) 電磁界シミュレーションを用いたオンチップインダクタの評価。本設計演習は、電子回路や半導体工学の基礎知識を有するが、RF回路の設計経験のない人を対象としています 。

演習で使うCADツール