コースA: アナログ集積回路設計と演習

日程: 12月6日(水)〜8日(金)
定員: 35名程度
場所: 東京大学本郷キャンパス 武田先端知ビル 演習室
講師: 杉本 泰博 (中央大学 教授)小野寺 秀俊 (京都大学 教授)小谷 光司 (東北大学 助教授)
講義内容
12/6(水)
10:00-12:00
アナログ集積回路の特徴と役割 (杉本)
13:00-18:00
回路設計,回路シミュレーション1 (小野寺)
12/7(木)
9:00-14:30
回路設計,回路シミュレーション2 (小野寺)
15:00-18:00
レイアウト設計,検証(DRC,LVS)1 (小谷)
12/8(金)
10:00-18:00
レイアウト設計,検証(DRC,LVS)2 (小谷)
講義詳細:
講義題目: アナログ集積回路の特徴と役割
講師氏名: 杉本 泰博 (中央大学 教授)
概要:

時代は高速・高性能なアナログ回路を求めている。 サブ0.1μm世代のICプロセスでの実現を考えると、低電源電圧での動作が必須である。 またウエアラブル、移動体、無線などの言葉は、低消費電力化が必要な事を連想させる。

本講義では、アナログ集積回路の特徴を明らかとし、あわせてその役割を考える上での方向性を示す事を目的とした。

このため、上述のようなアナログ回路を実現する上で考慮しなければならない、アナログ集積回路独特の特徴である、1.素子ばらつき、2.レイアウト、3.インピーダンス・マッチング、4.寄生素子、などの影響に付き、具体的な設計例を挙げて問題点とその解決法の一例を紹介する。


講義題目: 回路設計,回路シミュレーション1,2
講師氏名: 小野寺 秀俊 (京都大学 教授)
概要:

本設計演習は、CMOSオペアンプの設計を最終目標として、講義と演習とで構成されます。 講義では、CMOSプロセスでアナログ集積回路を設計するために必要な基礎知識を説明します。 具体的には、(1)CMOS回路素子(MOSFET,R,C)の動作特性、(2)要素回路(カレントミラーや各種増幅回路)の動作機構、(3) オペアンプの動作機構と設計法、を説明します。 演習では、講義での説明内容を、実際にCADを用いて確認します。

以下の課題を行います。 (1)アナログ集積回路設計用CADの使用法、(2)MOSFETや各種要素回路の特性評価、(3)オペアンプの設計。 本設計演習は、電子回路や半導体工学の基礎知識を有するが、アナログ集積回路の設計経験のない人を対象としています。


講義題目: レイアウト設計,検証1,2
講師氏名: 小谷 光司 (東北大学 助教授)
概要:

アナログ集積回路のレイアウト設計に関して講習を行います。 素子の基本構造や集積回路製造プロセス,レイアウト設計手順,デザインルール,レイアウト検証に関する解説と共に,CADツールを用いた演習を行います。 また,アナログ回路のマッチング特性やノイズ耐性を向上させるためのレイアウトテクニックに関しても簡単に説明します。 講習は,レイアウト設計に関して初心者の方を対象とし,初歩的なことを中心とします。

演習で使うCADツール
Cadence Custum IC Design Tools
レイアウトエディタ: Virtuoso
レイアウト検証: Assura Diva
回路シミュレーション: Spectre
回路図エディタ: Composer Schematic