コースD: HDLによるディジタル集積回路設計と演習

日程: 12月19日(火)〜22日(金)
定員: 35名程度
場所: 東京大学本郷キャンパス 武田先端知ビル 演習室
講師: 今井 正治 (大阪大学 教授) [※ 遠隔講義], 越智 裕之 (京都大学 助教授)小林 和淑 (京都大学 助教授)池田 誠 (東京大学 助教授)
テキスト: 「ディジタル集積回路の設計と試作」 VDEC監修・浅田邦博編 (培風館) ISBN4-563-03547-5 (代金は受講料に含まれます) // 他に配布資料あり
講義内容
12/19(火)
10:00-12:00
システムレベル設計手法とHDL (今井) [※ 阪大との通信による遠隔講義]
13:00-18:00
VerilogHDLの文法解説とシミュレーション演習 (越智)
12/20(水)
10:00-18:00
VerilogHDLによる論理合成/シミュレーションとFPGA実装演習1 (小林)
12/21(木)
10:00-12:00
VerilogHDLによる論理合成/シミュレーションとFPGA実装演習2 (小林)
13:00-18:00
LSI配置配線設計演習1 (池田)
12/22(金)
10:00-18:00
LSI配置配線設計演習2 (池田)
講義詳細:
講義題目: システムレベル設計手法とHDL
講師氏名: 今井 正治 (大阪大学 教授) [※ 遠隔講義]
概要:

システムLSIはハードウェアとソフトウェアから構成される複雑なシステムであり、系統的な設計手法を用いる必要がある。 また、VLSI製造技術の向上に伴い、設計規模が増大しつつあるだけでなく、設計規則の微細化に伴う設計最適化も困難になりつつある。 これらの問題を解決するためには、従来のASIC設計とは異なる新たなシステムレベル設計手法が求められている。 本講義では、次のトピックスについて解説を行う。

VLSI製造技術の動向と設計危機
システムレベル設計手法とハードウェア記述言語の役割
VHDLによるディジタル回路記述例

講義題目: Verilog-HDLの文法解説とシミュレーション演習
講師氏名: 越智 裕之 (京都大学 助教授)
概要:

ディジタル集積回路設計のためのハードウェア記述言語としてVerilog-HDLを取り上げ、論理シミュレーションや論理合成を行なうための基礎を講習する。 論理回路(AND、OR、フリップフロップ等)を既修であることは前提とするが、ハードウェア記述言語に関しては初心者も歓迎する。 まず、組合せ回路および順序回路のごく簡単な記述例を取り上げ、シミュレータの操作方法も含めて詳しく解説する。 次に、文法の基礎(演算子、構文要素、wire型とreg型など)を演習を交えながら講述する。最後に、論理合成に適した記述を書くための留意点を述べる。


講義題目: VerilogHDLによる論理合成/シミュレーションとFPGA実装演習1,2
講師氏名: 小林 和淑 (京都大学 助教授)
概要:

本演習では, VerilogHDLを使って, 同期回路の設計を行い, 論理合成ツールによりFPGA向けの回路を作成し,実際にFPGAにダウンロードしてその動作を確かめる. 10キーによる 10進数入力回路からはじめて, 簡単な演算回路を設計し, 最終的には2桁の加減算が可能な電卓を設計する. 設計した電卓は10キーを備えたFPGAボード上で実際に動作させる. 設計手法に関する講義ももちろん行うが, 演習を重視した構成となっている.


講義題目: LSI配置配線設計演習1,2
講師氏名: 池田誠 (東京大学 助教授)
概要:

本演習では、ディジタル集積回路設計において依然大きな位置を占めているASIC設計手法の流れの習得を目標として講習する。 ここでは言語(VerilogHDL)による記述が完成している前提で、論理合成、配置配線、レイアウト検証の流れを習得する。

演習で使うCADツール
論理シミュレータ: CADENCE社Verilog-XL
FPGA用論理合成/配置配線ツール: Altera社QuartusII
ASIC用論理合成ツール: Synopsys社Design_Compiler
ASIC用配置配線ツール: Synopsys社Astro
ASIC用設計規則検証ツール: CADENCE社Dracula