Last Updated: Mon Jul 2 21:34:36 BST 2007
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電子線描画システム F5112+VD01

大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)は2004年、株式会社アド バンテストから、当時最新鋭の8インチ電子線直接描画装置 F5112の寄付 を受け、武田先端知 ビル連邦クラス1スーパークリーンルームにおいて2005年4月 から全国公開を開始しています。2007年現在のADVANTEST社の最新鋭機は 300mm 対応のF3000ですが、電子線描画性能はVDECのF5112も同等の性能を 維持しつづけています。

公開後2年が経過した時点で、東京大学学内を中心として、30研究室から の教職員・学生からなる延べ71名のライセンス保持者を形成し、年間描画 数は1000回に到達しようとしており、例えばMEMS分野で最も注目される国 際会議「MEMS」では、大変厳しい採択率の中で、口頭発表(採択率5%程度)、 ポスター発表(採択率25% 程度)それぞれについて、世界中の論文の実 に13%*1という圧倒的なシェア がF5112を利用している研究グループによって達成されています。これは、 EB装置の精度、高速描画*2 に加え、東京大学独自の拡張機能である、任意形状基板・フォ トマスクへの描画が可能であることに由来していると、サポートチー ム一同誇りに感じています。

平成19 年度より開始される「文部 科学省ナノテクネットワーク」に東京大学工学部総合研究機構(世界最高 の解像度を持つ電子顕微鏡装置群)と共に参画し、より一層の共同利用の 推進が期待されます。

(*1)MEMS2006(口頭発表)、2007(口頭ポスター共)での実績。
MEMS2006口頭発表:全体41件/うち東京大学8件/うちF5112関連5件。 MEMS2006ポスター:全体186件/うち東京大学13件/うちF5112関連9件。 MEMS2007口頭発表:全体43件/うち東京大学6件/うちF5112関連6件。 MEMS2007ポスター:全体142件/うち東京大学20件/うちF5112関連19件。
(*2) 「電子線描画」という言葉から一般にイメージされる速度の10〜100 倍高速。4インチウェハ全面への描画は通常30分以内で終了する。


サンプル

装置写真


1 マスク原板作成システム
2 電子線描画システム F5112+VD01
3 湿式現像伝写システム
4 洗浄システム
5 パターン検証システム


1 マスク原板作成システム

1-1 スピンコーター SC-400

以下の性能を有します :

項目仕様
回転数60〜6000rpm
回転段数2段

化学排気系に接続されたドラフトテーブル上に設置しています。

1-2 オーブン DNF-44

温度範囲 : 30〜260℃
8インチまでの任意形状基板が充填可能です。
排気設備を備えています。

2 電子線描画システムF5112+VD01


3 湿式現像伝写システム

3-1 湿式現像装置 APT3150
・試料サイズは3、4、5、6、7インチ角マスク原板および3,4,5,6, 7インチφウエハを処理できます。
・排気設備を備えています。
・現像、リンス、乾燥が自動で連続処理できます。

3-2 湿式転写装置 APT1140
・試料サイズは3、4、5、6、7インチ角マスク原板および3、4、5、6、 7インチφウエハを処理できます。
・エッチング、リンス、乾燥が自動で連続処理できます。

4 洗浄システム

4-1 洗浄装置
・試料サイズは3、4、5、6、7インチ角マスク原板および3、4、5、6、7インチφウエハを処理できます
・硫酸洗浄,スクラプ洗浄、すすぎ洗浄、スピン乾燥を自動連続処理できます

4-2 アッシング洗浄装置 PAC-III
・試料サイズは3、4、5、6、7インチ角マスク原板および3、4、5、6、7インチφウエハを処理できます
・MFCコントローラは2系統つきます。
・高速処理性能を有します。

5 パターン検証システム 1LM21

5-1 レーザー顕微鏡

・以下の性能を有します

項目仕様
解像カ0.25um
光源He-Neレーザー
走査速度水平 15.73kHz 垂直 60Hz
最小測定単位0.001um
寸法測定精度±0.03um
ガンマ補正機能有り

・構成は走査レーザー顕微鏡,電動ステージ、防振台、モニターです。
・パターン測長を行うための3次元画像ソフトウエアを備えています。
・ステッピングモータを使い±2umの精度でステージが移動できます。


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